譲位ご意向1年 陛下、皇太子さまご成婚の年に「皇太子の代に、明るい皇室となれば」とお話し 知人がメモ残す(産経新聞)

天皇陛下が平成5年の皇太子さまのご成婚正式決定後、知人に「皇太子の代に明るい皇室となれば」と述べられていたことが7日、分かった。陛下と親交のある織田和雄さん(81)=東京都=が当時、陛下が電話で話された言葉を記録していた。戦没者慰霊など象徴天皇としてのあり方を模索してきた陛下が、当時から「次世代」を意識されていたことがうかがえる。

■平成5年1月

 織田さんは陛下より2歳年下で中学時代からのテニス仲間。軽井沢のテニスコートで出会われた天皇、皇后両陛下のために電話を取り次ぐなどキューピッド役を担った。

 「その日の会話はいつもより長く、陛下が何か大切なことを話されていると感じてメモに残した」と織田さんは振り返る。

 織田さんによると、やり取りをしたのは5年1月21日夜。この2日前には、皇太子さまと小和田雅子さん(当時)のご成婚が正式決定していた。

 メモには「皇太子の代に明るい皇室となれば」とある。当時の明確な記憶はないが、織田さんは「昭和時代に起こったことに、陛下は重い責任があると考え、慰霊の旅を続けてこられた。次の世代は次の世代の考えに基づき、新しい明るい皇室として国民に尽くしてほしいという願いではないか」と推し量った。

 ■どうあるべきか

 陛下の譲位のお気持ち表明から1年を迎えた。陛下は22年7月、宮内庁参与らを集めた「参与会議」の場で譲位の意向を示された。一方、歴代天皇や皇室の歴史は「以前から常に深く研究されてきた」(元側近)といい、5年当時から、過去に58例ある譲位した天皇を念頭に置かれていたとみられる。

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